古いものも大切に

 

 

 

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田舎を散策していると,多くの古いものに出くわす.大都会にありがちな,きらびやかなガラス張りの建物や目を引く屋外広告などは全くない.簡単には読めないような達筆の道標,ワンマン運転用に改造して再利用される電車,ほとんど読めない注意書き,始動できるか怪しい耕運機,・・しかし,そのようなものを残せることはある意味で豊かさかもしれない.

撮影に用いたカメラはイコンタ.距離計の備わる「スーパーイコンタ」ではなく目測で,多重露出防止機構やボディ側からのシャッターレリーズなどもできない,本当に単純なカメラである.しかしこの,テッサー型のF4.5レンズの切れ味は侮れない.どんどん明るさを増すごとに無理を抱えてきた戦後のテッサーとは違う,本来の「鷹の目」の性能を味わうことが出来る.冬場の夕方につき大変暗い条件だったが,ISO100のフィルムを何段もアンダー露出で撮影し,現像液の液温を高めにしたうえ,現像時間をかなり延長したところ思った以上にちゃんとしたネガが得られた.86年ほど前に作られたカメラだが,これも捨てずに取っておく価値のある「古いもの」の1つである.

 

Zeiss Ikon Ikonta 530, Carl Zeiss Jena Tessar 7cm F4.5
Fujifilm Neopan ACROS,シュテックラー改処方(中川式)

(upload : Jan. 2018)