縦の力学
| (拡大)
| (拡大)
| (拡大)
| (拡大)
国立大学は,はたから見るとお金があるのかないのかよく分からないところかもしれない.よく整備され研究設備が整っているところがある一方で,これはなぜこんなままなのか,と思われるような古い建物や使われて居なさそうな設備が残っていたりする. | まあそれも当然といえば当然で,基本的にはお金が必要であれば申請し,交付してもらう形で動いているからだ.例えばある研究をするにはまずその研究計画を作り,その計画書が選考で勝ち残って初めてお金が頂ける.ただそうなると古いものを撤去したり,美観を整えたりするような事業にはなかなかお金がつかないらしく,どうしても私立大学よりも見た目は劣る.といっても最近建物のリフォームが進んで,環境は良くなってきたけど. 僕が取り組んでいる研究テーマの1つに,計算機を応用したコミュニケーション支援というものがある.写っているのは,この研究のために使っている,遠隔地で自分の身代わりになってコミュニケーションをしてくれるロボットだ.電源を切ると関節がグニャグニャになって倒れてしまうし,自由に歩けるほどの性能がないので移動台車に固定して使っている. 撮影したときはまったく意識してなかったのだけれど,結果としてそれぞれの写真には異なる方法で自立したり,倒れないような仕組みを備えていたり,重力に逆らって上へ伸びたりするものが写っている.普通に構えると縦位置で写ってしまうカメラを初めて使って撮った写真だからかもしれない. GS645 は蛇腹式だが,レチナのページで紹介している折り畳みカメラの難題(セルフコッキング・ボディレリーズ・距離計連動・露出計連動)が全て解決されており,かつ折り畳むとキャップ要らずという理想的なカメラだが,残念ながら蛇腹の材質が悪く穴が開きやすいという大きな欠点を持つ.折り畳むときにレンズがまっすぐ引っ込んでいかずに,やや蛇行するような動きとなるため蛇腹に負担がかかるということもあるようだ.他にも機構的には良いとは言えない部分,危なっかしい箇所が散見される.最近入手したこのカメラもやはり蛇腹に穴が開いており,最後の写真はその光漏れのためにモヤモヤしたものが写っている.修理しなくてはならない. このクラスの明るさのレンズにはテッサー型レンズ(4枚構成)がよく使われるが,このカメラでは一段優れた性能を持ちマクロレンズなみの性能を発揮するクセノター型(5枚構成)が搭載されており,かなり性能は良いようだ.
Fujica GS645, EBC FUJINON S75mm F3.4 (upload : Feb., 2006.)
|