カーナビの取り付け

カーナビは，義理の兄からいただいた結構古い型のもので，前の車（ＢＭＷ）にも取り付けていたものです．パジェロ購入前からどうにかダッシュボードに内蔵することが出来るであろうと考え，取り外しておきました． 機種は，カーナビ本体がNVE-055Zで，モニタがこのカーナビとセットで販売されていたTVE-T006です．
パジェロは上級グレードやオプションでモニタ（MMCS など）を選択しなかった場合，ダッシュボード中央の上部には時計と小物入れが備わりますが，表面パネル部分そのものは共通で，その内側にモニタが埋め込まれているか，時計＋小物入れが埋め込まれているかの違いです．

モニタの埋め込みが最も大きな問題ですが，ここで用いた TVE-T006 はまさにぴったりで，筐体寸法が上下方向にぴったり，左右方向も少しの余裕がある程度です．本来は７インチワイド液晶が入るところに 5.6インチのモニタを入れるので画面は小さいのですが，TVE-T006 はここでも分かるように外装がシルバーであるところモニタの周囲のみが黒色で，この黒色の部分が上下・左右とも内装パネルの開口部にまさにぴったりのサイズです．しかも，この黒色の部分にリモコンの受光部があるため，それが正面から見えて（リモコンの光が届いて）ちょうど都合がいいです．
ケーブルも背面にコネクタがあり，下方向へ出っ張りがないために装着は簡単です．カー用品店で適当なステー材を買い，適当に曲げてモニタを裏側から支えているだけです．

カーナビ本体は助手席シート下に設置しています．シートの下は空間が大きく，余裕で収まります．ケーブルの引き回しもセンターコンソール脇のカーペットを剥がして簡単に行えます．

以下に取り付け時に気づいたコツについて述べます．

• ディスプレイが収まる部分の表面パネルは２本のネジ（ディスプレイ部のひさし部分の下面）だけで止まっていますが，下部のクリップが強力で外すのに難儀します．そのためには，まずアッパーグローブボックスを外し，そこから手を入れて表面パネルを裏から押したほうがいいでしょう．非常点滅表示灯のスイッチのハーネスが短いので，気をつけて外してください（コネクタになっているので，簡単に抜けます）．
• 上記に必要なアッパーグローブボックスは表面から見える５箇所のネジを外すと取り外せますが，これにも強力なクリップが使われていますので，下のグローブボックスを開けて，そこから手を入れてアッパーグローブボックスを後ろから押し出すようにするとＯＫです．下のクリップが先に外れると外しにくいので，グローブボックスの上側のクリップを先に外すように力を入れましょう．
• 全てのネジはプラスティックに嵌めたスピードナットではなく，ボディから伸びた金属フレームに直接ねじ込んであります．つまりダッシュボードの要所などかなりの部分が金属で裏打ちされているわけです．そのため非常に頑丈で，きしみにくくなっています．ダッシュボード内部全体にそういう配慮が行き届いていて，ミシミシといったような低級音が出たり，たてつけが悪くなったりしないようになっています．以前の国産車とは隔世の感です．
• 電源や車速信号の取出しについて．助手席シート下には，メーカオプションなどのカーナビ用の端子があり，配線図を見ると，ここに必要な電源や信号（アース，常時ON, ACC, ILLUMI, 車速など）が来ているように思えます．しかし実際には他の機器が取り付けられないと信号が来ないのか，実際に来ているのはアースと常時 ON （バッテリー電源）だけでした．そこで ACC はオーディオ裏から（ETC と共通），ILLUMI は標準で付いている時計への配線から取りました．特に時計には，アース，常時 ON, ACC, ILLUMI （ライトＯＮのときに電圧がかかる信号）の４つが来ていて便利です（時計の裏のコネクタの脇にそれぞれの端子の意味が書いてあるので参考にしてください）．また車速は，とある資料ではマイナーチェンジ後はオーディオの裏にも来ているように書いてありますが，うまく取れませんでした（中間タップの接触不良かもしれません）．結局，運転席フットレスト上に下向きについているコネクタ（診断用コネクタ）から車速を取りました．
• カーナビの衛星アンテナですが，これはダッシュボード裏に仕込んであります．モニタの背後にエアコンのダクトがありますが，このダクトとダッシュボードの裏面の間に挟みこんでいます．この部分は金属板が上にないので感度も問題ありません．（ETC のアンテナもそのあたりに少し離してつけてあります．）

ETC の取り付け

ETC も以前から取り付けていましたが，今回は車両本体購入の経緯で三菱重工製の ETC 車載機が無料で（セットアップ込みで）貰えるということで，ディーラーにはセットアップ（車載機への車検証データ書き込み）だけしてもらい，そのまま受け取りました．機種はMOBE-200です．この車載機は以前使っていた Panasonic の車載機，CT-ET300D よりも以下の点で優れています．

• 本体が小さい．前面の寸法は似たようなものですが，奥行きが圧倒的に小さいです．
• アンテナが小さい．Panasonic のものはマッチ箱サイズで，ケーブルもある程度の太さがありますが，三菱重工のものは体積比では 1/3 ぐらいのように見え，ケーブルも大変細いものになっています．
• 配線がしやすい．Panasonic のものはケーブルが本体にじか付けで，つまり細い部分にケーブルだけを通すことが出来ない（アンテナを通す必要がある）という欠点がありますが，重工のものは問題ありません．これは電源・アンテナ双方にいえます．
• 電源が簡単．Panasonic のものは ACC 以外にバックアップ（常時ON）が必要ですが，重工のものは ACC だけになっています．しかし車載機にはコンデンサを備えているのか，エンジンを切ったとき（同時に ACC も落ちる）にカード抜き忘れ警告のブザーが鳴ります（音量が次第に小さくなっていくのが情けないですが）．ちなみに Panasonic はバックアップ電源を用いて，カード抜き忘れ警告は合成音声で話します．車に乗っていないときに電気を一切使わないという点で精神衛生上もよろしいです．
• 付属の配線キットが充実．オーディオ裏のコネクタがオス・メスセットになったものが付属していて，これをオーディオの裏に挿入するだけで電源が取れます．中間タップは必要ありません．

私は配線キットをオーディオの裏に装着し，アースはオーディオのそばのフレームから取りました．アンテナは上記のようにダッシュボードの裏に，また本体はグローブボックスに装着しています．これで外部からは装着しているかどうかは一切分かりません．